軽井沢辞典

2022.10.05

季節の歩みを進める軽井沢

夏の暑熱はなかなか立ち去る兆しを見せず、暑い空気と冷たい空気がせめぎあう9月は、すっかり悪天候の代名詞となってしまいました。

”秋雨ってこんなにも長く、激しく降るものだったっけ?”
ふと、昔を思い出して自分に問いかけたくなります。

そんな中でもカレンダーは着実に進み、あと1か月以内に軽井沢の樹々が美しい色に化粧する季節がやってきます。

高揚に萌える雲場池

東京で樹々が新緑を身にまとうのは、桜の花が散った4月初旬ですが、軽井沢では月の連休まで新緑は訪れません。つまり、樹々に葉がある時間は、軽井沢では東京よりも都合2か月も短いのです。

”秋雨ってこんなに長く、そして激しく降るものだっけ?”
ふと自分にそう問いかけたくなるくらい、夏の暑熱はのろのろとしてなかなか立ち去らない最近ですが、しかし時のカレンダーは着実にその歩みを進めています。あと、1か月以内に軽井沢の樹々は、美しい紅葉を身にまとい、そして約2週間の短い宴を楽しみます。

初冬の寒風が樹々の紅葉を吹き飛ばした後まもなく、例年11月20日過ぎには浅間山に最初の冠雪が訪れます。そして山に3度目の雪が降るとき、その雪は里に降りてくるのです。この時が、車のタイヤを夏タイヤから冬タイヤへと衣替えする時です。

標高1000mにある軽井沢は寒いイメージが強いので、軽井沢は多雪地帯と思っている人は結構います。しかし、軽井沢は決して新潟のような豪雪地域ではありません。どちらかというと、東京などの太平洋地域と天候が同調していることが多いのです。西高東低で下の高崎にからっ風が吹きすさんでいるとき、軽井沢でも晴れの天候となります。雪となるのは、東京で冷たい冬の雨が降っているときです。そのような日、軽井沢の別荘地は雪に沈みます。

寒い冬は長らく軽井沢にとって沈黙の季節でした。しかし、家の性能が改善され、高断熱仕様の家では寒い軽井沢の冬も暖かく過ごせるようになった約20年前、避暑の町軽井沢の別荘は、セカンドハウスへと進化しました、実際、夏だけ使う別荘と1年を通じて訪れるセカンドハウスでは、地方税の扱いも異なるのです。

さて、再びめぐってくる軽井沢の紅葉、そして冬。

今年はそのような姿でわたしたちを迎えてくれるのでしょうか?

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