軽井沢辞典
2022.01.10
軽井沢別荘地を現れる客人たち
軽井沢の別荘、セカンドハウスを訪れる時、わたしたちは都会という文明の箱から逃れて自然の中に身を置きます。遠く明治時代に、東京の灼熱を逃れて軽井沢に慰めを見出した外国人宣教師たちの伝統を引き継ぎ、別の時間の流れを感じる、これが昔も今も、軽井沢が提供してくれる最大の喜びでしょう。
温暖多雨という黒潮の恩恵により緑が豊かな日本ですが、急峻な山が多く平地が少ないので、平野では樹々はあまり残っていません。だから、緑を求めて田舎に行くと、そこはおのずと傾斜地の山ということが多いのですが、軽井沢は例外的に比較的に平坦な地形で、なおかつ豊かな緑がヨーロッパのような風景を創り出しています。
人間が別荘を作る前は別荘地は言うまでもなく、森であり山であり、つまり自然でした。今でも大多数の別荘地では建蔽率は20%、すなわち残りの8割は森というわけで、この規制のおかげで軽井沢の別荘地は自然と調和した佇まいを残しています。
このような自然豊かな軽井沢の別荘地には数多くの野生動物が訪れます。わたしの家でも今日サルたちの一群が現れました。
また夜の間に庭の土が掘り返されていることがあります。これはモグラ、あるいは猪の仕業です。
軽井沢の野生動物の中で最大で、もっともおっかないのがクマです。運悪くこれらの客人が別荘に現れたら、役場やピッキオに連絡すると追い払ってくれます。
サルやクマは群馬県側の碓氷峠を超えてくることも多いようです。交通の要衝18号線旧道は車が多く、流石の野生動物も越えられないと見えて、以前持っていた南原のコテージでは14年間で1度も見ることがありませんでした。
最後に千ヶ滝チューダーハウスを訪れるもう少し可愛い客人たちを紹介しましょう。