軽井沢辞典

2022.07.23

ジョンが愛した軽井沢#1

ジョンレノンが軽井沢を愛して頻繁に訪れたことはよく知られています。実際には、1976年の夏から、77年、78年と連続して夏の軽井沢を訪れたようです。

オノヨーコと結婚していたジョンは当然日本との縁も深かったのですが、財閥出身だったヨーコの実家は旧軽井沢に別荘を持っていました。流石お金持ちですね。ただ、伝統的に小さな山荘にジョン、ショーンとともに泊まることは難しかったのでしょう。ジョンヨーコ夫妻は近くの万平ホテルに滞在しました。このホテルの有名なテラスカフェでは今でもジョンレノンミルクティーがメニューにあります。

ジョン達は滞在していた万平ホテルと小野家の別荘を行き来する生活だったようです。

彼らが軽井沢で拠点としたのが万平ホテルのアルプス館です。100年以上前に建てられたメインの建物のアルプス館にあるクラシックツインは和洋折衷の、古き良きクラシックホテルの感触を持つジュニアスイートタイプの素晴らしい部屋です。この部屋ならジョンとヨーコも幼いショーンくんとともに、リラックスした時を過ごせたことでしょう。

さて、わたしは中学生の頃ビートルズの音楽を聴いて衝撃を受け英語の勉強を始めました。あのとてつもなく魅力的な彼らの歌を唄いたかったのが原動力でした。そしてこの時英語の勉強を始めたことでその後のわたしの人生も大きく変わりました。まさに、ビートルズの歌にはそれだけの大きい影響力がありますね。

2011年出張でロンドンを訪れた際に、仕事の後休暇を取りリバープールへと足を延ばしました。いうまでもなく、彼らの足跡を辿りた買ったのです。

ロンドンからリバプールへの鉄道旅行は思ったよりも簡単、快適な旅でした。のどかな典型的な英国の田園風景の中、列車は北へと向かいます。

2時間ほどの旅の後列車はリバプール中央駅に着きました。旅の風情を感じさせてくれる、典型的なヨーロッパの終着駅といった佇まいです。リバプールの中心部は石造りの歴史ある建物が並ぶ、まさにヨーロッパ的な表情を見せてくれます。

もちろんビートルズの本拠地であったCAVERN Clubも健在です。元のクラブとは違う場所に映っていますが、、、

ジョンとポールが育った家はリバプール中心部から数キロ離れた郊外にあります。まずはFab4 ツアーと称したタクシーで土地勘を得てから、自転車で改めて彼らゆかりの場所を訪れることにしました。 ホテルの近くで見つけたレンタサイクルがわたしの足です。

英国でも車は左側通行、そして運転マナーも良く自転車の旅は快適です。自転車をこぐこと小一時間、風景は石造りの街から一片して、緑に溢れた端正な住宅地へと表情を一片させました。まさに、軽井沢そっくりです。ジョンは遠く離れた日本の軽井沢で、故郷リバプールの思い出したことでしょう。

旅の最大のお目当てはStrawberry Fields孤児院跡です。ジョンの内面を深く掘り下げたこの名曲に一体何人の人が影響を受けたでしょうか?

ジョンが育てられたミミおばさんの家はまさにこのストロベリーフィールズ孤児院の裏手にありました。幼いジョンは林の樹々を超えて孤児院へと忍び込み孤児たちと遊んだのです。このようなジョンの行動はミミおばさんにたびたび叱責されました。

John Winston Lennon! How many times need I tell you not to sneak into Strawberry Fields? Next time I find you going there, I will hang you!

Aunt Mimi, but there’s nothing to get hung about!!

“ジョンウィンストンレノン❕ 孤児院に行っちゃだめと何度いえばわかるの? 今度もしいったらおまえをつるし首にするよ!!”

”でもミミおばさん、つるし首にされるようなことはなにもしていないよ!!!”

元々は救世軍が経営する孤児院だったストロベリーフィールズ、ジョンが忍び込んでいた当時は堂々たるチューダーハーフティンバー造りの建物であったとのことです。しかし、その建物は火事により焼失、今では有名な赤い門が観光名所として有名です。わたしが訪れていた2時間ほどの間に、Majical Mystery Tourバスが何度も訪れ、観光客を吐き出しては、彼らは記念写真を撮っては慌ただしく立ち去っていきました。

次稿に続きます。その間この名曲をどうぞ

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