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軽井沢の主役たち

軽井沢の舞台といえば何といっても森です。日本は雨に巡られた天候から国土の大部分を緑に覆われていますが、緑が豊富にありながら山ではなく、比較的に平坦な高原である風景がヨーロッパにも似たロマンチックな風景を軽井沢に形作っています。 標高約1000mにもなる軽井沢の気候は冷涼で、北海道の札幌にも相当するともいわれています。このような軽井沢の森ではどのような登場人物に出会えるのでしょうか? 軽井沢の木としてまず有名なのがカラマツです。秋に落葉する珍しい針葉樹としても知られるこの木から落とされる、針のような葉が別荘の屋根にたまっている光景をよく見かけることがあります。しかし、意外にも、このカラマツはもともと軽井沢にそれほど生えていた訳ではなく、外国人宣教師たちが別荘を造り始めた明治時代当時、草原が広がっていた軽井沢の緑化のために植樹されたようです。 確かに明治時代の軽井沢の写真を見ると、今見られるような大木はあまりなく、森というよりは草原の風景が広がっています。 それでは、元々軽井沢にはどのような木があったのでしょうか? カラマツ、もみが深く茂って昼なお暗い旧軽井沢地域を抜け、中軽井沢から追分の地域へ移動すると、旧軽井沢よりも印象が明るいことに気がつきます。中軽井沢地域などでは開けた住宅地域があることも関係しているでしょうが、軽井沢中西部の森では、旧軽井沢に比べて広葉樹が多いように見られることも関係しているのではないでしょうか? この地域の森では、カラマツ、もみといった”常連”に加えて、栗、ミズナラ、もみじ、そしてニレなどの広葉樹の森をよく見かけます。これらの落葉広葉樹は軽井沢の気候によく合います。 東京よりは約1ヶ月季節の進みが早い軽井沢、10月後半ともなるとこれら軽井沢の主役達がその葉を思い思いの色に染め上げます。轟々と轟く秋の風になぶられ、黄金の紅葉を落とす軽井沢の樹々。日々の喧噪を離れ、このような自然の恩寵と向き合うことこそ、軽井沢の楽しさの醍醐味であるといえるでしょう。

軽井沢の起源

別荘地としての軽井沢は明治時代にカナダの宣教師に見出されたことが発祥であることはよく知られています。旧中山道沿いのひなびた寒村であった明治時代初期の軽井沢、冷涼な気候と溶岩系の土壌の軽井沢は農作に恵まれた環境とはいえなかったでしょう。実際に、明治時代の軽井沢では樹木は薪として苅られ、今よりもはるかに緑が少なかったと記録されています。